「辛い」はベトナム語で?
Cay(カイ)の発音・使い方

「辛い」はベトナム語で

Cay

カイ —「カィ→」と短く切って平らに言うイメージで

「辛い」を表す基本の形容詞。感嘆で「辛い!」なら Cay quá!(カイ クアー) が定番。辛くしないでほしいときは Không cay(ホン カイ)

ブンボーフエ、フォーの薬味の唐辛子、屋台のチリソース——ベトナムの食卓には「辛い」を表現したい場面がとにかく多くあります。この記事では、感嘆の「辛い!」から「少し辛い」「ピリ辛」といった程度の表現、味の系統を伝える言い分けまで、旅行で使える形をまとめて紹介します。

現地の人に伝わる発音のコツ

Cay は1音節・平らな声調(ンガン声調)のシンプルな単語。上げ下げをつけず「カィ→」とフラットに、短く切って言うのがコツです。日本語で伸ばして「カーイ」と言うと、別の意味の cai(カイ/禁じる・止める)に近づいてしまうので注意しましょう。

母音の「ay」は日本語の「アイ」とほぼ同じ音ですが、「イ」より少し「エ」寄りに響きます。「カェイ」に近い口の形を意識するとよりネイティブっぽくなります。

北部(ハノイ)と南部(ホーチミン)の違い: Cay の語彙・発音とも南北共通です。ただし料理の辛さの傾向は地域で大きく違い、中部(フエ・ダナン)と南部の一部で辛さが強め北部(ハノイ)はあっさり系で辛味は控えめ、というのが定番の分類です。

「辛さ・味」の言い分け早見表

「辛い」だけでなく、程度・対義語・関連する味の表現をセットで覚えると食の会話が広がります。

ベトナム語 読み 意味 音声
Cay カイ 辛い(基本形)
Cay quá! カイ クアー 辛すぎる!/辛い!(感嘆)
Hơi cay ホイ カイ ちょっと辛い
Không cay ホン カイ 辛くない/辛くしないで
Không cay lắm ホン カイ ラム あまり辛くない
Rất cay ラット カイ とても辛い
Cay xé lưỡi カイ セー ルオイ 舌がヒリヒリする(激辛)
Ngọt ゴッ 甘い(対義語のひとつ)
Mặn マン しょっぱい

場面別の使い方(旅行シーン)

注文時に辛さを調整: 辛いのが苦手なら「Không cay」(ホン カイ=辛くしないで) を注文と同時に添えるのが基本。中辛なら「Hơi cay thôi」(ホイ カイ トイ=ちょっとだけ辛くして)。伝えないと店のデフォルトの辛さで出てきます。

食べたあとの感想として: 一口食べて驚いた辛さなら「Cay quá!」(カイ クアー=辛すぎる!)。「おいしいけど辛い」なら「Ngon nhưng cay quá」(ゴン ニュン カイ クアー)「まずい」ではなく「辛い」に理由を絞るほうが店員さんも状況を理解しやすく、水や別の料理を勧めてくれます。

辛さで水が欲しいとき: 「Cho tôi nước lạnh」(チョー トイ ヌオック ラン=冷たい水ください) とセットで。ただし辛味は水では消えにくく、ごはん・パン・ヨーグルト・練乳系ドリンクのほうが実は効果的、と現地では知られています。ベトナムのアイスコーヒー(sữa đá=スアダー)を頼めば練乳が辛味を和らげてくれます。

ミニ会話例

あなたMón này cay không?(モン ナイ カイ ホン)— この料理は辛いですか?
店員Hơi cay thôi anh.(ホイ カイ トイ アイン)— ちょっとだけ辛いですよ。
あなたCho tôi không cay được không?(チョー トイ ホン カイ ドゥオック ホン)— 辛くしないでもらえますか?
店員OK, không cay nhé.(OK、ホン カイ ニェー)— わかりました、辛くしないでね。

ベトナム文化メモ

ベトナム料理は地域で辛さの位置づけが大きく違います。北部(ハノイ)はダシと発酵の旨味中心で、辛味は薬味として自分で足すスタイル中部(フエ)は宮廷料理と農民料理の両極端があり、家庭料理のブンボーフエは唐辛子オイルたっぷり南部(ホーチミン)は甘味・酸味・辛味が同居する熱帯らしい味付け、という違いがよく紹介されます。

さらに、屋台や食堂のテーブルには辛さ・酸味・塩味を自分で調整する調味料が並ぶのが定番。tương ớt(トゥオン オッ/チリソース)、ớt tươi(オッ トゥオイ/生の唐辛子)、chanh(チャイン/ライム)、mắm(マム/ヌクマム)などをスプーンで加えながら、自分好みの味に仕上げるのがベトナム流。デフォルトの味付けに「辛い」と感じたら、次からは「Không cay」でお願いし、テーブル調味料で自分で辛さを足すようにすると失敗が減ります。

よくある質問

Q. 「甘い」「しょっぱい」「酸っぱい」は何と言う? A. 甘い=Ngọt(ゴッ)、しょっぱい=Mặn(マン)、酸っぱい=Chua(チュア)、苦い=Đắng(ダン)。ベトナム料理は5つの味(酸・辛・甘・塩・苦)のバランスを重視すると言われます。

Q. 「辛すぎる、水を!」と一気に言いたい A. Cay quá, cho tôi nước!(カイ クアー、チョー トイ ヌオック) で通じます。より効くのは白いご飯(cơm trắng=コム チャン) や、練乳の入ったベトナムアイスコーヒー(cà phê sữa đá)です。

Q. 「辛いの好きです」と伝えたいときは? A. Tôi thích ăn cay(トイ ティック アン カイ=辛いのを食べるのが好き)。中部や南部の店で言うと、店主が地元流の辛いおすすめ料理を出してくれることも。

あわせて覚えたい関連フレーズ

所属ハブ: 食事で使えるベトナム語 まとめ(ハブ準備中)

本記事のベトナム語表記・声調・IPAは Wiktionary と Vietnamese phonology (Wikipedia) を主要出典として編集部が照合しました。運営者情報

発音音声は合成音声(Microsoft Edge TTS・ボイス vi-VN-HoaiMyNeural)で作成しています。